杜の都で書く日記

自分を鼓舞するためにマウンド上でつぶやく楽天の岩隈。だが、勝負を分けた同点の７回２死満塁、気持ちを込めたボールは高めに浮いた。

　７回表、日本ハムは２死二塁から鉄平を敬遠し、山崎武と勝負。左飛に打ち取っていた。その裏、楽天も２死二、三塁で、稲葉を敬遠で歩かせ、それまで２打数無安打の高橋との勝負を選んだ。

　だが、２球目に投げた内角のシュートは詰まりながらも遊撃手の頭を越え、痛恨の２点適時打。「調子はよかった。ピンチを抑えてきたのに最後に点を取られて悔しい」と肩を落とした。

　７回は小さなほころびもあった。１死から金子誠の三塁線二塁打。野村監督は「１点勝負の場面でライン際をあけるなと誰も注意しない。あれがすべて」と嘆いた。

　負ければ日本ハムに王手をかけられる試合。ひじに不安を抱える岩隈は、今季２度しか経験していない中５日で登板した。前回登板は完投で１３２球。この日の７回は高橋を迎える前にすでに１００球を超え、疲労は徐々に右腕の制球力を削っていた。ＣＳ第１ステージを突破した直後のＫスタでは「この勢いで日本シリーズに出られるように頑張りたい」とあいさつしたが、その思いを結果として出せなかった。

　快進撃を続けてきた楽天だが、エースで敗れ、いよいよがけっぷちに立たされた。２３日、野村監督がユニホームを着る最後の日になるのか。

【朝日新聞】
------------------------------------------------------------
勝負は最後までわかりません！　本日の試合で勝って、盛り返して欲しいです！