杜の都で書く日記

波乱の半生を乗り越え、情熱的な演奏で根強い人気があるフジコ・ヘミングさんのピアノリサイタルが５月２２日、仙台市青葉区の東北福祉大けやきホールで開かれる。フジコさんと１０年来の付き合いという柴田町の古布工芸家沓沢小波さん（６３）が文を、フジコさんが絵を手掛けた絵本「青い玉」が昨年３月に出版されたのを記念し、沓沢さんが個人で企画した。

沓沢さんは１９９９年、友人を通してフジコさんと知り合った。以来、同ホールでフジコさんのリサイタルを２０００年と０７年に開催。愛猫家同士という縁で、トンボ玉作家の老婦人と隻眼のシャムの野良猫との心温まる交流を描いた「青い玉」の刊行につながった。

今回のリサイタルは昨年５月に行われたフジコさんの東京公演の際、沓沢さんが打診し、フジコさんの快諾を得て実現した。演奏予定はフジコさんの代表曲リスト「ラ・カンパネラ」のほか、ベートーベンのピアノソナタ第１７番「テンペスト」、ショパン「別れの曲」など。

「青い玉」の朗読も行われ、元ＮＨＫアナウンサーの加賀美幸子さんが司会とともに担当する。

沓沢さんは「フジコさんのピアノは、同じ曲でもいつも新しく聞こえる不思議な音色。魂を揺さぶる演奏をぜひ多くの人々に味わってほしい」と話している。

リサイタルは午後６時開演。チケットは全席指定１万２０００円で、住所、氏名、電話番号、希望枚数を明記してファクスで申し込む。締め切りは３１日。応募多数の場合は抽選となる。収益金は動物愛護団体と福祉団体に寄付される。

連絡先は沓沢さん０２２４（５５）５５２３＝ファクスも＝。

【河北新聞】
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